自分の家族が亡くなってしまうことは誰しも考えたくないものですが、入院中の家族がいよいよ峠だと伝えられた時など、「葬儀はどうしよう」などの思いが頭の片隅をよぎってしまうのも仕方ないのではないでしょうか。
特に、喪主にあたられる方は葬儀を執り行う責任がありますので、悲しみにふせってばかりいられないのがつらいところです。
また、最近では、家族や親戚、ごく親しい友人・知人のみで見送ってほしいという方が増えており、家族葬など小さな規模のお葬式を希望される方が多いようです。
この記事では、家族葬などの小さな規模のお葬式について、私の経験談も交えながらご紹介します。
できれば家族の葬儀は行いたくないものですが、いつか来るであろうそのときのために、最後までお読みいただければと思います。
増えてきた家族葬
冒頭でお話したように、最近では家族や親しい友人だけで見送って欲しいと希望される方、また、遺された家族の方がそのように希望され、家族葬などのお葬式を行う方が増えているそうです。
主な理由は、平気寿命が延び、退職してから20年以上たってから亡くなることが多いため、自然とつきあいの幅が狭くなり、また、まわりの方も高齢で亡くなっていたりなど、おつきあいする人間関係が少なくなっているからのようです。
また、バブル崩壊以降、家計にそれほどゆとりがなくなってきた中で、昔のように葬儀に多額のお金はかけられないという家庭も増えてきていることも要因のひとつです。
この記事では、家族葬をお考えの方、特に初めて葬儀をされる方に、おすすめの業者さんやポイントなどをご紹介していきますので、参考にしてくださいね。
どうする?初めてのお葬式
私の父は79歳で亡くなったのですが、もともと友人が多いタイプではなく、また、上で述べたように、60歳の定年から20年近くたっていることもあり、友人や知人のつきあいはそれほど多くありませんでした。
また、父は末っ子だったため、兄弟も全員他界しており、葬儀に参列する方もそれほど多くはないだろうということで、ごく内輪でのお葬式でいいのではないか、と考えていました。
当たり前ですが、突然きます
当時私は東京で一人暮らしをしており、実家のある広島で亡くなった父の最期には間に合いませんでした。
亡くなったと知らせを受けた時、もちろん悲しかったのですが、最期を看取っていないせいか、ある意味少し落ち着いていて、すぐにお葬式の手配のことが頭をよぎりました。
喪主は母になるのですが、当時母は初期の認知症を発症しており、また父を失った悲しみもあり葬儀の段取りなどを手配するという状況ではありませんでしたし、妹は他家へ嫁いでおりましたので、実際には長女の私が手配しなければならなかったからです。
とはいっても、我が家は核家族で、お葬式を出すのが初めてですので、私自身も父の死に悲しみつつも、いったい何をどうすればいいのやらと、とまどいました。
何も準備していない中、まずはネットで・・
調べようと思い、
すぐに「葬儀 手配 サービス」などのキーワードで検索し、以下のような業者さんをリストアップしました。
小さなお葬式
https://www.osohshiki.jp/
全国儀式サービス
https://www.gishiki.co.jp/
いい葬儀
https://www.e-sogi.com/
葬儀屋を決めた理由は?
上記3社へ連絡した後、いろいろ考えて、
・小規模のお葬式の経験が多いこと
→ 小規模の家族葬にしたいことは、家族の意見で決まっていたので、その扱い件数が多いことが第一条件だった
・全国規模で、斎場の取り扱い件数が多いこと
→ 実家のある広島でも、なるべく複数の斎場から良いところを選びたかった
などを主な条件に内容を検討した結果、「小さなお葬式」が条件にかなっており、最も良さそうだったので、こちらに連絡をしました。
偶然だったのですが、義弟(妹の夫)もこちらのパンフレットを取り寄せてくれていて、家族とも相談して最終的に「小さなお葬式」に決めました。
小さなお葬式のサービス内容は?
「小さなお葬式」は、その名のとおり、小規模のお葬式に特化したサービスで、
<お通夜・告別式を行わず火葬のみ>
・小さなお別れ葬(無宗教なのでお坊さんを呼ばない):140,000円
・小さな火葬式(お坊さんに供養していただく):188,000円
<お通夜は行わず、告別式のみ>
・小さな一日葬:338,000円
<お通夜・告別式を行う>
・小さな家族葬(通夜、告別式を行う):488,000円
・小さな一般葬(親族、知人も招いて行う):638,000円
の5つのプランがあります。
(価格は、事前相談・資料請求+アンケートに回答した場合のセット価格)
サービスを決めた理由は?
この中で我が家の場合は、小さな家族葬にしました。
https://www.osohshiki.jp/plan/kazokusoh/
主な理由は、
・遠方から来る親戚もいましたので、一般葬のようにお通夜と告別式は両方やりたいが、参列者の人数は少ないので、小規模でよいこと
・遺族だけでなく親族や親しい方々とゆっくり見送りができること
など、我々の希望とあっており、価格も想像していた以上に安価だったからです。
どんな葬儀にするかは、どんな風に見送ってあげれば亡くなった方が喜ぶのか、が一番だと思いますが、他にも、遺族の方のご意向や、予算なども影響すると思います。
まずは、これらのことをご家族で話し合い、どんな葬儀にするのか方向性をしっかり決めておくことが大切だと思います。
紹介してもらった地元の葬儀社
「小さなお葬式」から、早速、地元の葬儀社を紹介していただきました。
その中で、実家に比較的近い斎場の葬儀社にお願いすることにしたのですが、結果的にはその葬儀社にお願いして非常に満足しています。
とにかくわからないことだらけの状態で、しかも、まだ父が亡くなったことの悲しみもひきずっており、そうは言いつつ、遺族が最低限しなければならないこともあるなど、ドタバタの状態でした。
地元に密着した少人数の葬儀社らしく、こちらの社長さんが非常に対応の良い方で、わからないことに丁寧に答えてくださるのはもちろんのこと、遺族の心情や状況などを十分考慮してくださり、本来なら遺族が準備しなければならないようなことも、できる限りサポートしてくださいました。
ですので、この葬儀社の方の対応に関してはトラブルどころか、非常に満足しています。
ちょっとしたエピソードが・・・・
一方、トラブルではないのですが、「小さなお葬式」では、「てらくる」という僧侶の手配をしてくれるサービスがあり、この僧侶の手配に関してちょっとしたエピソードがありました。
https://www.osohshiki.jp/terakuru/
我が家は浄土真宗大谷派なのですが、地元では、もともと浄土真宗大谷派のお寺が少なく、「小さなお葬式」の方からの連絡で、「浄土真宗大谷派の僧侶の方が市内では手配ができず、近県のお寺から来ていただくことになってしまう。」ということでした。
「それならそれで仕方ないか・・・」と思っていたのですが、葬儀社の社長さんに相談したところ、なんと、市内の浄土真宗大谷派の僧侶を探してくださったのです。
とにかくわからないことは、プロに相談
当初、「ちいさなお葬式」からの連絡を受けたときは、「そのお坊さんしか手配できないのなら仕方ないのかも・・・・」と言われるままに考えていたのですが、葬儀社の社長さんに相談したところ、「今後の納骨、初盆、三回忌や七回忌などの法要もあるから、近くのお寺の方が何かとよいですよ。探してみます。」と言われました。
気づかないことだらけで・・・・
いい年をして恥ずかしいのですが、これまで自分の身内の葬儀に全く縁がなく、また実質的には無宗教のようなものだったので、自分の家が浄土真宗大谷派であることも知りませんでしたし、父が亡くなった後も、そのお寺の檀家として法要をお願いする、ということにも頭がまわっていませんでした。
ですが考えてみれば、その社長さんの言うとおりで、初盆、三回忌、七回忌と法要は続き、またいつか母が亡くなる時もお世話になるので、近県とはいえ県外のお寺からその都度来ていただくよりも、近くのお寺の方がよいのは当然ですよね。
家族を失ってこういうこともわからなくなるほど混乱しているのか、そもそも私が無知すぎるのか、おそらく後者だと思うのですが、本当にお恥ずかしい限りです。
結果として、葬儀社の社長さんが市内で浄土真宗大谷派のお寺を探してくださり、その後も非常に助かりました。
このお寺はとても小さなお寺でしたので、「てらくる」のデータベース(?)には登録されていなかったのではないかと思われます。
気になることは、なんでも相談しよう
私の場合は、葬儀社に相談して解決することができましたが、とにかくわからないことや不明な点はプロに相談することが一番だと思います。
普通の人にとって、葬儀を出すことは一生のうち何回もあるわけではないですし、ましてや家族を失った悲しみの状態の中で進めなければならないわけですから、とまどうのは当たり前です。
規模は小さくても、亡くなったご家族のために心のこもったよい葬儀をしてあげるために必要であれば、どんな小さなことでも、ためらわずにプロに聞くことをおすすめします。
いつか来るその日のために
冒頭で述べたように、誰しも自分の家族が亡くなることは考えたくないのものです。
親が年老いても元気なうちは、「自分の親だけはまだまだ大丈夫」と変な自信をもっていたりするのではないでしょうか。
私もそうでした。
ですが、悲しいかな、いつか必ずお別れの日はやってくるのですね。
元気なうちはなかなか考えられないものかもしれませんが、いよいよその時が近づくともっと考えられなくなってしまいます。
親御さんがお元気なうちに、どんな風に見送ってほしいか(どんな葬儀を望んでおられるか)など、ご家族の間で話しておくことがよいのではないでしょうか。
どんな葬儀を望んでおられるかさえ間違わなければ、あとはプロに相談すればなんとかなります。
最期は近親者で故人を偲ぶ良い葬儀にしたいものですね。