余命わずかの時(ターミナルケア時)に必要なものとは?

家族ががんと診断された!入院している間、手術後・・・

考えたくないけど、もし回復の見込みがなかった場合、看取りまでになにがあると良いのか。

 

身内ががんだと診断された時、入院手続きや保険の関係を真っ先に考えますよね。

もちろん、一番大事です。

では入院してから、手術をしてから万が一、余命宣告をされたら「あると便利な物」ってなんでしょうか?

これがあれば問題ない!というものを紹介します。

ある程度の「必要な物」はわかるけど・・・

2016年の厚生労働省の統計によると日本人の死因の1位が「がん」この年は約100万人の人ががんと診断されています。
50代~60代からそのリスクは上がってくるようですが、有名人でもまだ若いけど罹患している方もおられるので、他人事ではないですよね。
入院となった時、患者さんの必要な物って病院でも言われますし想像がつきますよね。例えば洗面用具や下着、テレビカード等。
それでも過ごせるのですが、私の実体験で「あって良かった!」と思った物がありました。それを紹介したいと思います。

姑が二度のがん!看取るまでの私の実体験

一度目のがんは「子宮がん」

私の姑は「統合失調症」という病気で精神病院に入院していました。
ある日、精神病院から電話があり、「閉経しているのに出血があったので、検査を受けさせてほしい」との事。総合病院に連れて行き検査を受けると「子宮がん」との診断でした。そのまま大学病院を紹介してもらい入院となりました。

初めてのがん手術、術後に便利だった物

手術にあたって必要な物に「弾性ストッキング」があります。1足は大学病院で購入しましたが、結構使うので洗い替えがあると便利ですよ。こんな感じのものです。オープントゥタイプがつま先の締め付け感が無いとの事で好評でした。
https://item.rakuten.co.jp/apple1013/apple0200/
術後はすぐ動けないことも有るので洗面も大変。でも顔を洗いたい!「洗顔シート」があると便利ですよ。男性用の物はアルコールや刺激が強いと思われる方もいらっしゃるので、こういう物も。
https://item.rakuten.co.jp/kenkocom/e537504h/

二度目のがんは「胃がん」

子宮がんの手術前の検査で胃に異常が認められたので胃カメラの検査を受けたのですが、なんと「胃がん」と診断されました。病棟を移動して、その後手術を受けました。残念ながら病気はかなりの範囲でリンパ節転移が認められました。

終末期医療に転向

胃がん手術後の体力の低下が激しく、姑は食事が思うようにできなくなりました。体力がある程度戻らなければ抗がん剤治療にも入れません。大学病院ではそれ以上は何もできないので、以前いた精神病院に戻りました。
そこから一か月、血液検査で腫瘍の数値がまた上がってきていることが判明。
暫くしてから腹水がたまり血尿も出てきたので抗がん剤もあきらめることになりました。
回復の見込みもなくなったので、先生やケースワーカーさんに相談、そこの病院には終末期医療が可能な病棟がありましたので、そこに移りました。
結局数か月で姑は亡くなりましたが、症状から見て胃がんからほぼ全身に転移していた可能性が高かったと言われました。

看取るまでに助けられた物

食事

食事については病院の食事は残すことが多く、本人に食べたい物を聞いて届けました。病院でも特に制限はなく、果物等であれば食べさせて良いとの事だったのですが、包丁など刃物の持ち込みは禁止されていました。すぐに食べられる状態で持っていく必要がありました。
https://item.rakuten.co.jp/wide/61115/
これはあって良かったです。本当に助けられました。リンゴなどを切って少しの塩水と一緒に袋に入れてこれでシール(口を閉じる)して持っていきました。今でも愛用しています。

本人の気分転換

常に調子が悪いわけではなく、良い時もありました。病棟では備え付けのテレビが無かったので、つまらないからと本人がラジオを希望しました。テレビやラジオを見たり聞いたりするのが好きだったので、気分転換になったようです。
https://item.rakuten.co.jp/jism/4548736046566-35-28230-n/

今ではこういう形の物もあるのですね。これは便利かもしれません。
https://item.rakuten.co.jp/twinbird/93361/

意外と便利な衣類って見つからない

病院ではパジャマ以外に昼間は洋服で過ごすことも多かったのですが、動けなくなってきたので着替えがしやすいように下は「ウエストゴムのズボンなど」、上は「前開きの下着や洋服」を準備するように言われました。ウエストゴムのズボンは簡単に手に入りましたし、前開きの下着は病院の売店で揃えることができました。しかし、上の洋服がなかなか見つからなかったです。仕方なくジップパーカーやジャージ、ボタンの襟付きシャツを持っていきました。ところが、シャツはボタンをかけたりする動作に時間がかかってしまうとのことで使われませんでした。
こういう時に便利に着脱できるのはスナップ式の洋服だと思ったのですが、大人用の物は見つけることができませんでした。そのため、日中はパーカーやそのままパジャマで過ごしていることが多かったです。
若いころは色柄物が好きだったということを聞いていたので、やはり気の毒になりました。
病気で体力が落ちているとはいえ、調子の良いときもあるので気分も変わったと思うのですよね。

今ならこうしてあげられる

なかなかみつからなかった衣類。今ならそんな衣類もスナップ式にできる便利なアイテムがあります。

もっと早く存在を知りたかったです。

シャツを例に付け方を簡単に説明しますね。介護用だけでなく、小物作りなどにも使えますので知っていて損はないですよ。

シャツのボタンを外します

こちらは縫い付けタイプのテープになっています

https://item.rakuten.co.jp/craft-dream/14-w-0016-01-00/
こんな感じで赤線の部分を縫って付けるだけです。

「裁縫が苦手・・・」という方にはこちらも。仕上げにアイロンをかければ接着力がアップして、ある程度の洗濯にも耐えられます(スナップが溶ける可能性があるので、裏側から低温でボタンに触れないようにアイロンをかけてくださいね)。
https://item.rakuten.co.jp/shugale/829835/

器具を使わず穴をあけてはめ込むタイプのボタンです

https://item.rakuten.co.jp/yuzawaya/215-02-053-009/
左がオス(ボタンの出っ張っている方)、右がメス(へこんでいる方)です。

ボタンホールの方にオスを、反対側にメスを差し込みます。この時オスはボタンホールを利用すると楽ですよ。生地が薄い場合は赤線のように少し縫って閉じてしまった方がいいかもしれません。

ボタンがはめ込まれた状態です。反対側も同じようにするだけです。

家族に少しでも快適に過ごしてもらいたい

今はがん手術、治療と言っても医療の発達で早期発見が可能になりました。痕が小さく体の回復も早い手術も増えています。がんになっても長く生きられる可能性は増えています。しかし、姑のように助からない人もいます。本人にも家族にも心と体に相当な負担がかかります。
私の体験で使ってきた物が少しでもそういった方々の為になればと思います。